Google Workspace のBusinessプランは3種類
Google Workspace のBusinessプランはBusiness Starter、Business Standard、Business Plus の3種類 に分かれています。アカウント数の上限は300個なので、300名以下の組織向けのプランになります。各プランの違いは以下の通りです。
機能
Business Starter
Business Standard
Business Plus
月額料金
¥680/人
¥680/人
¥2,040/人
ストレージ容量
30GB/人
2TB/人組織で共有可能
5TB/人組織で共有可能
Gmail
〇
〇
〇
ドライブ
△共有ドライブ利用不可
〇
〇
Meet
△録画不可
〇
〇
カレンダー
〇
〇
〇
Chat
〇
〇
〇
スプレッドシート
〇
〇
〇
ドキュメント
〇
〇
〇
スライド
〇
〇
〇
Cloud Search
×
〇
〇
Vault
×
×
〇
ログ監視
△ドライブのログ監視不可
〇
〇
エンドポイント管理
△詳細な管理は不可
△詳細な管理は不可
〇
Business Starter
月額680円/人のプランです。ストレージ容量は1人30GBで、メールやカレンダーなどの主要なアプリは全て利用できます。また1番安いプランですが、アカウントの管理やアプリの一括設定ができる管理コンソールも利用できます。
ただし組織でドライブを使う上で重要な共有ドライブや Meet の録画機能、Google Workspace 全体からデータを検索できるCloud Search が利用できません。
他にもストレージ容量を組織全体で共有できなかったり管理コンソールでドライブの操作ログを確認できなかったりと、使いにくい点もあります。
共有ドライブとは?
個人で管理するマイドライブの反対で、組織で管理するドライブが共有ドライブ です。マイドライブではファイルやフォルダの作成者が1番強い権限を持ちますが、共有ドライブでは誰に強い権限を付与するかを組織の管理者が設定 できます。組織で使うデータは適正な権限設定をされた共有ドライブに保存することで、データを勝手に削除されたり移動されたりすることがなくなります。
Business Standard
月額1,360円/人のプランです。Starterと の違いはストレージ容量と共有ドライブが使えること です。ストレージ容量は1人2TBで、この容量は組織で共有できます。例えば10アカウント契約したとすると、2TB×10=20TBを組織全体で利用できます。
またBusiness Starter では利用できなかった共有ドライブ、Meet の録画機能、Cloud Search は全て利用できる ので、Google Workspace の運用で機能が使えなくて困ることはないでしょう。
Cloud Searchとは?
Google Workspace のアプリ全体からデータを検索できる機能 です。例えば Cloud Search で「A社」と検索すると、A社と書いてあるドキュメントやA社の連絡先、A社と会議をするカレンダーの予定など Google Workspace のアプリ全体から一致するデータを探すことができます。
Cloud Search のおかげで「どこにデータを保存したっけ?」と悩む時間がなくなります!
Business Plus
月額2,040円/人のプランです。Standardとの違いはストレージ容量と Vault が使えること、詳細なエンドポイント管理が 利用 できること です。ストレージ容量は1人5TBで組織内で共有できます。
Vault と詳細なエンドポイント管理が利用できるので、Google Workspace のセキュリティレベルを高めることができます。
また2022年8月にGoogle Workspace が電子取引ソフト法的要件認証 を取得して電子帳簿保存法対応のソフトウェアになりましたが、その運用をにもBusiness Plusが必要です。
Vaultとは?
組織のGoogle Workspace のデータを管理者が別途保存し、検索や書き出しができる機能です。万が一情報漏洩や退職者による情報の持ち出しがあった場合に、該当するデータを検索したり書き出しをして電子情報を開示できます。
詳細なエンドポイント管理とは?
管理コンソールで設定できるエンドポイント管理をより強固にしたものです。アカウントにログインする端末を承認制にしたり、ログイン時のパスワードを記号も含めたより強固なものを強制したりできます。
特に電子帳簿保存法に対応した影響は大きく、StarterやStandardからPlusにプランを変更する事例も増えています。
各Businessプランに向いている人
どのBusinessプランを選べばいいかは料金とストレージ容量、セキュリティ機能の有無で判断をします。
Google Workspace の基本的な機能のみなら Business Starter がオススメ
Business StarterはとりあえずGoogle Workspace を使ってみたい人にオススメ です。Business StarterはBusinessプランの中で1番安い ながらも、Google Workspaceの基本的な機能は利用できます。
共有ドライブや Meet の録画などの使えない機能もありますが、これらは使えないと仕事ができないほど必須の機能ではありません。もしこれらの機能を利用したくなったら、その時にプランを上げる ということもできます。
ただしストレージ容量は1人30GBと上限が決まっています ので、この上限を超えないことが前提になります。既に1人30GB以上、あるいはそれに近いデータを保存しているのであれば、Business Standard プラン以上を選択してください。
Googleドライブを積極的に使いたい人には Business Standard がオススメ
Business Standardはドライブを活用してデータの保存や共有を積極的に行ないたい人にオススメ です。Business Starterの機能に加えて1人2TBの容量があり、また共有ドライブを使えるようになる ので組織でドライブを活用しやすくなります。
またVaultと詳細なエンドポイント管理は利用できませんが、そのせいでセキュリティレベルが下がってしまう訳ではありません。
Google Workspace の基本的な機能とドライブの活用がメインの人にはBusiness Standardは最適なプランです。
Businessプランを販売している筆者の経験上、このBusiness Standardの契約が1番多いです。
Google Workspace のセキュリティレベルを高めたい人には Business Plus がオススメ
Business Plus は Google Workspace の基本的な機能の利用に加えてセキュリティレベルも高めたい人にオススメ です。Business Standard の機能に加えて1人5TBの容量があり、さらに Vault と詳細なエンドポイント管理 が使えます。
またこの Vault が利用できるおかげで、電子帳簿保存法にも対応可能です。
これらの機能を使って Google Workspace をより安全に使いたい人には Business Plus は最適なプランです。
ただし仕事で個人端末を利用している場合は、プライバシーの観点からエンドポイント管理の利用は難しいです。 その場合は Vault が組織に必要かどうかを判断基準にして、Business Standard とBusiness Plus を比較してください。
Google Workspace を自社に最適なプランで活用しよう
Google Workspace のBusinessプランの違い・各プランにオススメな人の紹介をしましたが、どのプランも Google Workspace の基本的な機能は使うことが出来ますし、違いもそこまで多くはありません。
しかし、その違いを理解していないと、導入したけど使いたい機能が使えない ということに繋がりかねません。
ぜひ本記事を参考にして、自社に最適な Google Workspace の導入を実現してください。