AppSheet User Passのメリット
これまでアプリにアクセスできなかったユーザーもアプリ利用が容易になる。
AppSheet User Passを利用することで、 AppSheet Enterprise PlusのライセンスをもっていないユーザでもEnterprise Plusの機能をもつアプリを利用できたり、
外部ドメインに対してAppSheetアプリを共有しての利用も可能になります。
そのため、これまでよりもAppSheetアプリの利用範囲を拡大させることが可能です。
例えば以下のようなケースでAppSheet User Passが活躍します。
- Big QueryやCloud SQLと接続しているアプリやOCR機能を搭載したアプリをAppSheet Coreライセンスのみをもっているユーザに利用させる
- 社内で開発したアプリを取引先などの外部ドメインと共有してコミュニケーションツールとして利用する
- 申請書や報告書など、特定のアプリを開発者以外の現場従業員が利用して業務の効率化を改善する
個別のライセンス割り当てが不要
AppSheet User Passは購入したライセンス数がプールされ、利用されることで自動的に消費されていきます。Google管理コンソール上で個々のユーザーに割り当てる必要はありません。
AppSheet User Passの消費方法
AppSheet User Passは1ユーザー・1アプリに対して1ライセンスがプールから消費されます。そのため1ユーザーが複数のアプリを使用する場合には、アプリ数分のライセンスを事前に購入しておくことが必要になります。
これは、例えば従業員が100人いても毎月50人が1アプリしか使わないのであれば50ライセンスの購入で運用できるなど、無駄を省いた運用が可能です。
AppSheet Usre Passライセンスは、ライセンスが必要なアクセスがあった場合に消費されます。
例えばEnterprise Plusの機能を搭載しているアプリにCoreライセンスのユーザーがアクセスした場合、User Passライセンスを消費します。一方で、Coreライセンスのユーザーが同一ドメイン内のCoreの機能で作成されたアプリにアクセスした場合は、User Passライセンスは消費されません。

AppSheet User Passの注意点
AppSheet User Passの利用に際してはいくつかの注意点があります。
- User Passではアプリの編集や構築はできない
「開発されたアプリを利用するだけ」のライセンスのため、編集や構築はできません。
- User Passはアプリごとに消費される(複数アプリにアクセスする場合は複数消費される)
Enterprise Plus が$20/ユーザ・月であるため、各ユーザが毎月確実に4アプリ以上使う場合はEnterprise Plusを契約することを推奨します。
- プール式で月ごとにリセットされる
未使用のライセンスがあっても、翌月に繰り越すことができないため、ライセンスの購入数には注意が必要です。
AppSheet Core・Enterprise PlusライセンスとUser Passライセンスの違いを表にまとめると以下のようになります。
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Core
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Enterprise Plus
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User Pass
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ライセンス形態
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ユーザーごとに 割り当て
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ユーザーごとに 割り当て
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購入分がプールされ、ユーザー・アプリごとに消費
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月額
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$10/user *1
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$20/user
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$5/user・app
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アプリの開発
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✔️
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✔️
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できない
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Coreアプリの利用
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✔️
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✔️
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✔️
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Enterprise Plusアプリの利用
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できない
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✔️
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✔️
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外部ドメインユーザーによるアプリ利用
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できない
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✔️
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✔️
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*1 AppSheet Coreライセンスは多くのGoogle Workspaceライセンスに無料で付帯しています。
AppSheet User Passライセンスの購入方法
AppSheet User Passライセンスは、Google Workspaceの管理コンソール からサブスクリプションとして購入できます。
購入したライセンス数に対して消費したライセンス数が近づいてきた場合には、追加購入が可能です。
追加したライセンスは、最低1年の契約で月々の支払いプランに追加されます。
月の途中で追加のUser Passライセンスを購入する場合は、日割り計算で請求されます。
AppSheet User Passの消費量は、管理者権限をもつユーザーが、My Appsの右上のaccount iconからアクセスできるAdmin console(管理コンソール)から確認することが可能です。
まとめ
このたび発表された「AppSheet User Pass」ですが、今後、AppSheetを活用していきたい企業にとって朗報なのではないでしょうか。
とくに、これまではAppSheet Enterprise Plusで作られたアプリを利用する場合でも、
同等のライセンスを購入する必要があり、また外部ドメインへのアプリ共有のハードルはとても高かったと感じています。
しかし、このAppSheet User Passの登場によって、利用するだけのユーザのライセンス費用を抑えられ、さらに高機能なアプリを社内外で利用できるため、AppSheetを活用していきたいと検討している場合においても有効です。
ぜひ、AppSheet User Passを使って、AppSheetの活用促進に繋げていただけたら嬉しいです。