導入事例

株式会社 TBS グロウディア 様

「AppSheet ハッカソン」でデジタル変革を加速!TBS グロウディア 様の挑戦

株式会社 TBS グロウディア 様

株式会社 TBS グロウディア 様

業種
クリエイティブ(メディア・アパレル・デザイン)
サービス
AppSheet
企業規模
100-999名

親会社であるTBSホールディングスが、業界トップの座を獲得することを掲げたグループ再編計画を基に興行や催事、コンテンツ販売、TVショッピング等を担当する7社を吸収合併する形で、2019年4月にスタートされました。業務効率化を目的とした社内DXを推進するための第一歩として AppSheet ハッカソンを実施しました。今回は、ハッカソンを企画・運営された IT事業本部 野口様、小出様、長野様、安国様に、ハッカソンへの参加動機や成果、今後の展望についてお話を伺いました。

2024年9月掲載

アナログな業務をクラウドへ移行する、社内DX推進の第一歩としての  AppSheet 導入

 

-  社内DX推進の第一歩として、AppSheet を選んだ理由は何でしたか?
AppSheet を選んだ理由は、TBSテレビ社内でノーコード・ローコードツール導入の流れがあったことや、TBSテレビでの AppSheet の導入成功事例もきっかけのひとつになりました。最初は AppSheet について詳しい知識はありませんでしたが、AppSheetを含めた最新テクノロジーを導入していく部署がTBSテレビ社内で立ち上がり、そういった大きな流れに乗る形で自社でもノーコード・ローコードツールの検討が始まり、AppSheet への期待が高まっていきました。

既に Google Workspace を活用していたため、Google Workspace との連携のしやすさ、そしてプログラミングの知識がなくてもアプリが作成できるという点が、AppSheet を選んだ大きな理由の一つです。

また、昨年のTBSテレビでの AppSheet ハッカソンの成功事例も、私たちの背中を押してくれました。


-  ハッカソンへの参加を決めた理由は何でしたか?
「TBSグループVISION2030」におけるEDGE戦略(EDGE=Expand Digital Global Experience)の一環で、グループのデジタル化における中心的な役割として、中核を担っていく意識を醸成していきたいと感じていました。

また、Google Workspace とクラウドに寄せていこうという社内DX推進の第一歩という意味合いもありましたね。



-  ハッカソンにどのような期待を抱いていましたか?

ハッカソンへの期待としては、「 AppSheet を知ってもらうこと」を目標に掲げ、将来的には現場に AppSheet エバンジェリストを育成することを理想としていました。

このハッカソンは、参加者が AppSheet でのアプリ開発を体験し、業務改善の可能性を実感する貴重な機会となりました。結果として、AppSheet の認知度向上エバンジェリスト育成の種まき、さらには潜在的な業務課題の発見にもつながりました。

事務局メンバーはほぼ全員エバンジェリストになってみたい、そんな気持ちです。

 

ハッカソンによって多くの潜在的課題が出てきたという結果自体が「宝」


- チームメンバーの構成はどのようでしたか?それによってどんな効果がありましたか?

チームは、各本部から5名ずつ選抜するチームと、部署横断型の混成チーム1つという構成にしました。AppSheet はひとつの「ツール」であり、それを活用して業務改善をしていくことが肝要であり、それには業務課題を特定しやすいようにという配慮からの判断がありました。

 

潜在的な課題がアイディエーションの段階で沢山出てきたことが、ハッカソンを実施して最も良かったと思うことの一つでしたね。

今回は 「AppSheet を使って課題を解決します。ではその課題は何ですか?」というプロセスがあったからこそ出てきた課題であって、ただ人が集まって「業務改善課題を挙げよう!」と話していても出て来なかったと思います。

 

今回出てきた課題は役員レイヤーから各本部・部署へ下してもらい、その課題について AppSheet でアプリを作って解決すべきものか、それ以外の方法で解決すべきものかという判断は、各部で揉んでもらう運びとなっています。

我々事務局からのフィードバックについては、役員層からも驚きの声が挙がっており、そうしたハッカソンでの成果や多くの潜在的課題が出てきたという結果自体が「宝」だなと感じています。



- アプリ開発における課題や工夫点は何でしたか?

アイディエーションの段階が一番難しいと感じました。アイディエーションを元にした開発の段階では、吉積情報の方が各チームに一人ずつついて、本当に些細なことでも何でもすぐに答えてくれたので苦労はしなかったですね。聞いたことへの回答だけでなく、質問に対して「もっとこうしたらいいのでは」という提案をしてくれたことも良かったポイントです。

 

- 課題に対してはある程度のパターンがあって、意外と他のチームも同じところで躓いていた、とかありますよね。ハッカソンを試行錯誤の時間にはしたくないので、聞かれたことに対しては都度アドバイスさせていただいていました。

 

- 実際に AppSheet を触ってみてどうでしたか?

最初、インターフェースを見て英語でとっつきにくいと感じましたが、実際に触ってみると、ある程度慣れは必要だと思いますが、少し勉強したら誰でもできそうだなという感想です。

 

エバンジェリストだけでは限界があった。吉積情報の伴走と導きがあったからこその成功だった


- 吉積情報の AppSheet 導入の進め方、支援内容に対しての感想を教えてください。

とてもありがたいくらい手厚いサポートをしていただいたと感じています。特に講師の丹羽さんが芸人のように回しが上手で(笑)最初から最後までスムーズに、手厚すぎると感じるくらいサポートいただいたので、こちらとしては大満足の一言です。

TBSテレビが AppSheet の社内展開でハッカソンを実施し、参加部署がエバンジェリストとして他部署への展開を担う、という全社的な取り組みを見て、弊社でも同様のことができると考えていました。しかし、実際にハッカソンを実施してみると、自分たちだけでは難しい部分が多々あり、吉積情報様に伴走していただくことになりました。困ったときにすぐに回答いただけたり、最適な人に繋いでいただけたりと、そのサポート体制には本当に感謝しています。やはり、予算をしっかりと確保しておいてよかったです(笑)

 

現場サイドの「完成させたい」を大切に、現場のニーズに合ったアプリ製作をフォローしていきたい


- ハッカソン後のアプリ作成などの状況について教えてください。

モックとしては出来ましたが完成まではいかず、実用化までは辿り着けていない状況です。どこから動いていくべきか検討中ではありますが、ショッピング領域の優先度が高いと考えており、早ければ今月中からフォローを入れていこうと考えています。

事務局側の理想としては、こちらから指示を出して動いてもらうのではなく、現場サイドからの「完成させたい」という声が挙がってくれたら嬉しいですし、現場の声や主体性を大切にしたいと思っています。事務局が道を作るのではなく、道を作っていく上で、困難があった時にフォローする、そんな体制を構築できたら良いですね。

 

- ショッピング事業本部で作成中のアプリについて教えていただけますか?

「はっちゅソン」という発注・在庫管理に特化したアプリを作成しています。

食品を扱うこともあるので、最適な管理ができないと廃棄などのロスを生んでしまうことになります。そういったロスを減らすために、賞味期限アラート機能を付与したり、自動で発注を行ったり、発注書が自動で作成出来たりするものです。賞味期限切れのものなどロス自体が損失になることはもちろんですが、ロス分を廃棄するためのコスト自体をカットすることにも繋がるという点を考慮すると、費用対効果の大きなアプリになると思っています。

ハッカソンでも優勝し、現場からのニーズも高いアプリだと思うので、事務局側からも完成までフォローしていきたいと考えて注目しているアプリです。

 

【はっちゅソンアプリ】(開発途中の画面)

[商品一覧]:賞味期限が近いものにはアラート表示がされる

 

[商品の詳細画面]:発注ID毎の数量や、商品の在庫数量が表示される。

[発注フォーム内商品選択画面]:商品名を選択

[発注フォーム]:このフォームから発注業務が可能

人は「クリエイティブ」なことに時間を割き、機械にできることは自動化させてしまえば良いと思うんです


- ハッカソンを通して得られた学びや気づきはありますか?

AppSheet による業務改善の効果を知ることができたことは勿論、ものの2時間(トレーニング含めて4時間)でここまでの形になるというのが想像以上の成果で、役員陣も AppSheet の圧倒的なスピード感に驚いていました。当日は運営側でしたが、自分も混ざってやりたいなと思いましたね。

あとは、AppSheet について知ることができたこと、ハッカソンを通じて業務課題を発見できたことも良い気づきだったと思います。

 

- どのような企業に AppSheet ハッカソンを勧めたいですか?

アナログな手続きが多い、所謂「日本的」な企業には是非やってみてもらいたいですね。業務改善したくても出来ない、その理由がリソースが足りないということであれば、自動化してしまえば良いと思うんです。その手段として、AppSheet はもちろん Google Workspace もそうだと思うんですが。人にしかできない「クリエイティブ」なことに多く時間が割けるように、それ以外に機械で出来ることは置き換えて自動化させてしまえば良い。そのためにこんな良いツールがあるんだよ、と知ってもらう意味でも、AppSheet ハッカソンを試してみてもらいたいですね。

 

- AppSheet って課題を見つけて自動化していきやすいんですよね。セットアップが必要な他のツールに比べてスピード速く開発するための工夫が備わっていますし、技術面でも専門的な知識を多く必要としないので、そこもメリットだと思います。

Google Workspace を導入している企業なら今すぐやった方が良いですよね。

 

- スプレッドシート から2~3クリックしたらアプリが出来ている、という状態になれるので、そこのインパクトだけでもまずは試してみてもらいたいですね。それをどう感じるかはそれぞれですが。

 

 

- 吉積情報に今後期待することや改善点はありますか?

AppSheet セミナーのオンサイト開催があってもいいんじゃないかなと思います。画面越しだと聞いているだけで参加している感が薄く、ある意味置いてけぼりになるような感覚を持つこともあるんですよね。ハッカソンの様に、今度は参加した他社の人と5人1組で何かやってみるとか、そういった勉強会があったら参加してみたいなと思いますね。

 

- オンサイト開催、良いですね。開催側からも温度感や理解度がわかるので、適宜フォローもしやすいですし、会場の一体感も醸成されるのが良いですよね。

実はユーザー会の開催要望もあって、企業同士の事例の共有や、リアルな運用の悩みや苦労ポイントなど、実際に導入・運用しているからこその共有できる話もありますよね。

AppSheet 分科会があったら、是非参加させていただきたいです!

 


- 他に質問はありますか?

AppSheet 新機能追加時や、その活用方法などを知る術があるのか知りたいですね。エバンジェリストは能動的に学習しに行くでしょうけれど、そもそも AppSheet はノーコード・ローコードツールなので、そういった知識に長けていない人でも情報を得られる、新機能追加のチュートリアルのようなものが欲しいですね。学習の方法についても、 GAS だとE-learningなどの学習リソースをたまに見かけますが、 AppSheet はあまり見当たらない気がするんですよね。

 

- AppSheet の公式コミュニティページに通知が来るような仕組みになっているんですが、全文英語ですし、懇切丁寧には解説してくれないんですよね。発表された新機能のバグ出しもそこで行われるような、ちょっと特殊な文化がありますね。

 

なるほど。Google Workspace もいつの間にか機能が追加されていたりすることがありますよね。今までにあまりない文化なので、戸惑うこともあります。社内からGoogle Workspace の問い合わせが来たときに「ん?そんなことあったっけ?」とか(笑)


- 弊社 AppSheet エバンジェリスト・石見が毎朝Xで情報発信しているので、そちらを参考にしていただいたり、コミュニティページをページ翻訳で和訳して確認していただくのも良いかと思います。

AppSheet エバンジェリスト・石見のX:https://x.com/yj_appsheet

 

そうなんですね、ありがとうございます!


- こちらこそ、貴重なお話をお聞かせいただきありがとうございました!




結びの言葉(吉積情報より)

株式会社 TBS グロウディア 様は、DX推進の一歩として AppSheet ハッカソンに参加されました。AppSheet の活用やアプリ制作自体も初めてであったとのことですが、「部に1人 AppSheet エバンジェリストを作る」という明確な目標を持ち、まずは「知る」という目標を掲げて参加された結果、今ではアプリの完成に向けて動きだしておられているとのことで、そのパワーに感銘を受けました。

「楽しさや感動、わくわく感を届け、人々の免疫力をあげる」というパーパスを掲げられているTBS グロウディア様。短時間ではありましたが、お話を聞かせていただくこちらが楽しく、わくわくするひと時を過ごさせていただきました。

現場サイドの「完成させたい」という声を大切に、ニーズに合ったアプリ製作を目指されているTBS グロウディア様の、今後のご活躍の一助として AppSheet をご活用いただければ弊社としても嬉しい限りです。

こうした企業のご担当者様から評価いただけたこと、とてもありがたく感じます。今後もお困りごとやご要望などありましたら、お気軽にご相談いただければと思っています。

今後とも末永くよろしくお願いいたします。


2024年9月記事作成(取材・文/吉積情報)

CONTACT

国内有数のGoogle Cloudプレミアパートナーと
スキルの高い専任スタッフによる
課題解決力やサポート品質をご体感ください。