堀川 茉莉絵

AppSheet 導入戦略と料金プランのベストプラクティス

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AppSheet は、Google が提供するノーコード開発プラットフォームであり、プログラミングの知識がなくても、スプレッドシートなどのデータをもとに、業務効率を改善するアプリを簡単に作成できます。IT部門だけでなく、現場の担当者でも開発に参加できるという点が AppSheet の最大の魅力であり、アプリ開発の民主化を促進します。

AppSheet とは?

AppSheet は、Google が提供するノーコード開発プラットフォームです。プログラミング不要で、誰でも簡単に業務アプリを作成できます。スプレッドシートなどのデータと連携し、モバイルやWebで使えるアプリをドラッグ&ドロップなどの操作で開発できます。

AppSheet で手軽にアプリ作成!メリットと活用シーンを紹介 | ヨシヅミ-吉積情報株式会社|Google 認定プレミアパートナー

なぜAppSheetを選ぶべきか?

  1. 開発の民主化: 現場のニーズを最も理解している担当者が、自身の業務に最適なアプリを開発できます。
  2. 迅速な開発: コードを書く必要がないため、従来の開発手法に比べて大幅に開発期間を短縮できます。
  3. 豊富なテンプレート: 様々な業務に対応するテンプレートが用意されており、開発のスタートをスムーズに切ることができます。
  4. 柔軟な料金プラン: 利用規模やニーズに合わせて最適なプランを選択できます。

AppSheet導入戦略のベストプラクティス

AppSheetの導入を成功に導くためには、綿密な計画と戦略が必要です。以下に、それぞれのステップの詳細と、考慮すべきポイントを解説します。

ステークホルダー ※の特定と期待の把握

AppSheet の導入は、組織全体の変革を伴う可能性があります。そのため、導入に関わる全てのステークホルダーを特定し、それぞれの立場から見た期待や懸念を把握することが重要です。
※ステークホルダー:企業組織における利害関係者。この場合は、経営者や上司、他部署の関係者などの従業員を指します。

  • 経営層: 投資対効果(ROI)、業務効率の向上、コスト削減、競争優位性の確保などを期待するでしょう。
  • IT部門: システムの安定性、セキュリティ、既存システムとの連携、運用・保守の負荷などを考慮するでしょう。
  • 現場部門: 業務プロセスの改善、作業効率の向上、データ活用の促進、使いやすさなどを求めるでしょう。

ステークホルダーとのコミュニケーションを密にすることで、導入に対する理解と協力を得やすくなります。

実行チームの組織と役割分担

AppSheet導入プロジェクトを成功させるには、多様なスキルを持つメンバーで構成される実行チームが必要です。

  • プロジェクトリーダー: プロジェクト全体の進捗管理、ステークホルダーとの調整、意思決定などを担います。
  • IT担当者: AppSheet の技術的な側面を担当し、システム構築、データ連携、セキュリティ対策などを担当します。
  • 業務担当者: 各部門の業務プロセスを理解し、AppSheet アプリの導入効果を最大化するために、「現状」業務プロセスと「あるべき姿」業務プロセスのギャップを分析します。分析結果に基づいて、IT 部門と連携し、AppSheet アプリの開発を支援します。
  • チェンジマネジメント担当者: 導入に伴う組織文化や業務プロセスの変革を支援し、スムーズな移行を促進します。

各メンバーの役割と責任を明確にすることで、プロジェクトを効率的に進めることができます。

目標と優先順位の設定

AppSheet 導入の目的と目標を具体的に設定し、優先順位を明確にすることは、プロジェクトの方向性を定める上で非常に重要です。

  • 導入目的: 業務効率の向上、コスト削減、顧客満足度の向上、新規事業の創出など、具体的な目的を定めます。
  • 導入目標: 開発するアプリの数、利用者数、利用頻度、目標達成時期など、数値化できる目標を設定します。
  • 優先順位: 限られたリソースの中で、どのアプリを優先的に開発するか、どの機能を優先的に実装するかなどを決定します。

目標と優先順位を明確にすることで、プロジェクトのスコープを適切に管理し、迷走を防ぐことができます。

ゴールと指標の定義

AppSheet 導入の成果を客観的に評価するためには、具体的なゴールと指標を定義する必要があります。

  • ゴール: 目標達成度を評価するための最終的な成果を定義します。例えば、「〇〇部門の業務効率を20%向上させる」などです。
  • 指標: ゴール達成度を測定するための具体的な数値を定義します。例えば、「アプリの利用時間」、「処理件数」、「エラー発生率」などです。

ゴールと指標を設定することで、導入効果を可視化し、継続的な改善につなげることができます。

ガバナンス戦略に基づいた導入計画

組織の規模や文化、セキュリティ要件などを考慮し、適切なガバナンス戦略を策定し、それに基づいた導入計画を立てることが重要です。

  • 集中型ガバナンス: IT部門が中心となり、アプリの開発・管理・運用を行います。セキュリティや品質管理を重視する場合に適しています。
  • 分散型ガバナンス: 各部門が主体的にアプリを開発・管理・運用します。現場のニーズに合わせた柔軟な対応が可能ですが、ガバナンスの徹底が課題となります。
  • ハイブリッド型ガバナンス: IT部門と現場部門が協力してアプリ開発を進めます。両者のメリットを活かせる一方で、役割分担や責任範囲を明確にする必要があります。

ガバナンス戦略を明確にすることで、導入後の混乱を防ぎ、スムーズな運用につなげることができます。

事前定義ポリシー テンプレート:Predefined policy templates - AppSheet Help
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AppSheet の料金プラン

基本的な考え方

AppSheet の料金は、アプリを公開しているか非公開にしているか、また公開している場合は搭載する機能によって異なります。

  • 非公開の場合:
    • 料金は発生しません。
    • 月あたり10人まで共有可能です。
  • 公開の場合:
    • 料金が発生します。
    • 必要な機能に応じてプランが決まります。
    • 必要なライセンス数(アプリを利用するユーザー数)を登録します。アプリの数には関係ありません。
    • 利用状況に応じてライセンス数を変更できます。

プランの種類と料金

以下の表は、2024年6月17日時点の AppSheet の主なプランと料金です。

プラン名

Core

Enterprise Plus

対象者

小規模チーム

エンタープライズ

月額料金(1ユーザーあたり)

1,040円

2,080円

主な機能

高度なアプリケーションと自動化機能

スプレッドシートやファイルストレージプロバイダに接続

アプリケーションセキュリティ制御

カスタマーサポート(メール)

AppSheetデータベース

高度なアプリケーションと自動化機能

各種データソースに接続

強化されたアプリケーションセキュリティ、チーム管理、ガバナンス制御

機械学習モデリング

優先顧客サポート

AppSheet データベース

その他

Google Workspaceに含まれます

2024年6月17日より、Enterprise StandardプランはEnterprise Plusプランに統合されました。

【最新】AppSheet の価格体系まとめ|ヨシヅミ-吉積情報株式会社|Google 認定プレミアパートナー

組織の規模やニーズに合わせて、最適なプランを選択しましょう。

AppSheet導入完全ガイド:戦略策定から料金プランまで

AppSheet は、Google が提供するノーコード開発プラットフォームで、プログラミング知識がなくても業務アプリを簡単に作成できます。現場担当者でも開発に参加できるため、業務に最適なアプリを迅速に開発可能です。

導入を成功させるには、ステークホルダーの期待を把握し、実行チームを組織し、目標と指標を明確にし、ガバナンス戦略に基づいた計画を立てることが重要です。料金プランは、利用規模や機能に応じて「Core」と「Enterprise Plus」から選択できます。

AppSheet 導入で検討・お悩みの際は、Google 認定プレミアパートナーの吉積情報株式会社にお任せください!

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堀川 茉莉絵
吉積情報株式会社 マーケティング部部長。 新しいものとAIが大好きなマーケティングオタク
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