Gemini で Google Workspace 拡張機能のオープンベータ版が利用可能に
今回のアップデートにより、組織内の Gmail と Google ドライブ に対する Gemini 拡張機能のベータ版テストプログラムにオプトインできるようになりました。
これにより、Gemini 内で Gmail と Google ドキュメント を直接データソースとして参照できるようになり、コンテンツ内の情報検索や要約、Gemini の回答の根拠付けなどが可能になります。
Google ドライブの拡張機能を使うことで、PDFの情報にもアクセスできる点もユーザーとしては大きな利点となるでしょう。
また、現時点でこの機能はデフォルトでは無効になっており、組織全体または組織部門・グループ単位で有効化設定を行う必要があります。
設定方法についてもこの後解説しますので、ご確認ください。
参考:https://gemini.google.com/updates?hl=ja (2024.07.15)
Gmail と Google ドライブ に対する Gemini 拡張機能の対象者
このオープンベータ版は、Gemini for Google Workspace アドオンの定期購入者であることが条件であり、以下のプランが対象となっています。
- Gemini Enterprise
- Gemini Business
- Gemini Education
- Gemini Education Premium
Gmail と Google ドライブ に対する Gemini 拡張機能のセキュリティ
Google Workspace のデータは Gemini の公開モデルのトレーニングには使用されず、管理者はいつでもアクセスを無効にすることができます。
セキュリティ面でも安心して利用できるよう配慮されています。
Gmail と Google ドライブ に対する Gemini 拡張機能の設定方法
管理コンソール上で「Workspace 拡張機能」を「オン」にする。
デフォルトでは Workspace 拡張機能 は無効となっているため、まずは有効化させましょう。
組織部門やグループ単位での設定も可能です。
Gemini にアクセスし、「Workspace 拡張機能」を「オン」にする。
管理コンソール上で有効化されたら、次はユーザー自身で設定をします。
- ユーザー自身で Gemini にアクセス
- [設定] をクリック
- [拡張機能] をクリック
- [Google Workspace] をオン
- [接続]
詳細はこちらを参照:https://support.google.com/a/answer/14571493?sjid=10131264638209321045-AP#zippy=:~:text=Gemini%20%E3%81%A7%20Workspace%20%E6%8B%A1%E5%BC%B5%E6%A9%9F%E8%83%BD%E3%82%92%E6%9C%89%E5%8A%B9%E3%81%BE%E3%81%9F%E3%81%AF%E7%84%A1%E5%8A%B9%E3%81%AB%E3%81%99%E3%82%8B%EF%BC%88%E3%83%99%E3%83%BC%E3%82%BF%E7%89%88%EF%BC%89
何が出来る?Gmail と Google ドライブ に対する Gemini 拡張機能の活用例
Gmailから情報を探す
Gmai 上の過去にやりとりしたメールから、知りたい情報を取り出すことが可能です。
回答のソースとなったメールも下部に表示されるので、関連したやりとりも同時に確認することができます。
プロンプト例:「田中さんからのメールで、上高地のトレッキングの候補日はいつだった?」
ドライブ内にあるドキュメントの要約
ドライブに格納されているドキュメントに対し、情報の検索だけでなく、ドキュメントを基に要約させることが可能です。
プロンプト例:「木村さんからもらった地域の清掃プロジェクトに関するドキュメントを探して、提案内容を5つの箇条書きにまとめて。」
ドライブ内にある情報の整理
ドライブに格納されているファイルを指定した内容で検索し、そのファイル内の情報を整理させることが可能です。
プロンプト例:「Google ドライブ にある「2023年6月」というタイトルの履歴書を探して、簡単な自己紹介文を作成して。」
ドライブ内のPDFを探す
Google Workspace アプリだけでなく、ドライブに格納されているPDFも検索することが可能です。
プロンプト例:「ドライブ内で「ご説明資料_クラウドサインソリューション」というPDFを探して」
Gmail と Google ドライブ に対する Gemini 拡張機能の注意点
- オープンベータ期間中は、CAAサポート及び Google のSLA対象外であり、アクセス制御管理がされていない状況であるため注意が必要
- SLAやサポート対象外のものは吉積情報、Google ともにサポートすることが不可
- Google スプレッドシート と Google スライド は今回のアップデート対象外
スプレッドシート
スライド
まとめ
今回のアップデートで、Gemini は Gmail と Google ドライブの情報を一手に引き受ける情報ハブへと進化します。
これまでは、「○○さんとの会議いつだっけ?」「A商品の資料どこだったかな?」といった情報を探す際に、Gmail と ドライブ を行き来して検索する必要がありました。
しかし、Gemini を使えばこれらのアプリに散らばった情報を一元管理して、必要な情報を瞬時に探し出してくれるようになります!
他にも、会議中に「あの資料の数字、ちょっと確認したいな」と思った時も、Gemini に聞けば、たちまち該当するファイルから情報を引っ張ってきてくれるので、会議の流れを止めることなく、スムーズに話を進めることができます。
要約や情報の整理も可能であるため、単なる情報検索にとどまることなく、あなたの仕事を効率化し生産性を最大限に引き出してくれるでしょう。
アプリを行ったり来たりする時間が削減できることで、よりストレスフリーで仕事に集中できる環境が広がるはずです!
気になる正式リリース時期は未定ですが、待ちきれない人も多いはず。Gemini が Google Workspace をどのように変革していくのか、今後の動向に注目しましょう!