グループウェアの市場シェア
まずはグループウェアの市場シェアについて以下を説明します。
- グループウェアとは
- シェア率
- グループウェア別のシェア率
グループウェアとは
グループウェアとは、企業や組織内のコミュニケーションを促進し、業務効率を高めるためのサービスです。
メール・カレンダー・タスク管理・ファイル共有などの機能が搭載されており、従業員間の情報共有、プロジェクトの進行管理、スケジュール調整などに役立ちます。また、リモートワーク時にもオフィスで働くのと同じように活用できるため、さまざまな場所にいるメンバーがリアルタイムで協力し合えるでしょう。
グループウェアを導入することで、書類の紙のやり取りを減らして迅速な意思決定を行えます。従来の紙の業務プロセスをデジタル化でき、組織の生産性を向上できるでしょう。
シェア率
グラフ参考元:グループウェアの利用状況(2020年)/前編 | キーマンズネット
キーマンズネットの調査によると、2020年時点でのグループウェアの導入率は90.6%に達しており、今やグループウェアなしでは業務を遂行できない、という企業も多いです。
グラフ参考元:ワークフローツールの導入状況(2022年)/前編 | キーマンズネット
また、同社の2022年8月9日から12日にかけて行われた「ワークフローツールの導入状況」
調査では、導入率が63.4%でした。多くの組織がワークフロー機能を利用して、業務の自動化・効率化を目指していることがわかります。
グループウェアや、グループウェアの機能の一つであるワークフローが、近年の業務において不可欠であることは間違いありません。
グループウェア別のシェア率
参考元:グループウェアの利用状況(2020年)/前編 | キーマンズネット
1位:Microsoft 365
- 2020年シェア:40.5%
- 2019年から12.1ポイント増加
- リブランディング効果やテレワーク需要増加などが要因と考えられます。
2位:desknet's NEO
- 2020年シェア:11.1%
- 2019年から横ばい
3位:サイボウズ Garoon
- 2020年シェア:11.1%
- 2019年から横ばい
4位:Google Workspace
- 2020年シェア:9.5%
- 2019年から1.4ポイント増加
マイクロソフト、サイボウズ、ネオジャパン、グーグルの4社が国内グループウェア市場を牽引しています。
シェア率の高いグループウェアの特徴
ここからは、グループウェアの特徴を説明していきます。
豊富な機能
グループウェアには、豊富な機能が搭載されています。例えば、メール・Web会議・チャット・ワークフロー・カレンダー・サイト作成などが搭載されています。
これらの機能はそれぞれ独立して利用するだけでなく、相互に連携して効率的な業務遂行が可能です。例えばチャットにタスクを投稿すれば、関連するメンバーに自動的に通知が行きカレンダーにスケジュールが追加されるなど、スムーズに連動します。
このように機能が統合されることで、情報連携がスムーズになり、チーム内のコミュニケーションを強化できるでしょう。
充実した機能と連携で、グループウェアは多くの組織にとって不可欠なツールなのです。
操作性
操作性にも優れているグループウェアもあります。直感的なインターフェースとシンプルな操作方法で、初心者でも簡単に操作できるでしょう。元々 IT に不慣れな従業員にとってもメリットです。
Google Workspace には Gmail のメール機能があります。プライベートで Gmail を使用している従業員も多く、親しみやすさがあるでしょう。
企業は操作性に優れたグループウェアを導入することで、新しいシステム導入に伴う時間・コストを削減することが可能です。
安全性
グループウェアは、企業や組織の重要な情報を扱うため、セキュリティ対策が徹底されています。
例えば、Google 社では、すべての従業員がセキュリティとプライバシーを重要視する企業文化を持っており、従業員がセキュリティに関する日々意識を高めています。
セキュリティとプライバシー意識を高める全社規模のイベントも開催されており、継続的に最新のセキュリティ対策を学べる環境があるのです。
高いセキュリティ対策のグループウェアは、企業にとって信頼できる情報共有・コミュニケーションのプラットフォームです。セキュリティ侵害のリスクを最小限に抑え、多くの組織で高い評価を受けて広く導入されています。
外部連携
グループウェアには、API を使用して企業が既に導入している SaaS や他のシステムと連携できる、外部連携機能もあります。外部連携機能を利用すれば、組織は既存のシステムやツールとグループウェアをシームレスに統合でき、効率的なワークフローの構築が可能でしょう。
例えば、顧客管理システム( CRM )、会計ソフト、プロジェクト管理ツールなど、さまざまな業務用アプリケーションをグループウェアと連携し、情報の一元化を実現するのです。
異なるシステム間でのデータの同期を自動化することで、情報の整合性を保ちながら、業務の効率化を図ることができ、企業にとって迅速な意思決定をサポートする重要な要素となります。
シェア上位のグループウェア一覧
Gogle Workspace
Google Workspace(旧称:G Suite)は、Google によって提供されるクラウドベースのグループウェアです。
メール・カレンダー・ドキュメント作成・スプレッドシート・プレゼンテーション作成などの機能があります。Google Drive によるクラウドストレージ、Google Meet によるビデオ会議システム、チャット機能などが統合されています。リアルタイムでの共同作業を可能にし、業務もしやすいでしょう。
Google の強力なセキュリティ基盤によって、企業や教育機関など、さまざまな組織に適用されています。Google Workspace は、ユーザーフレンドリーなインターフェースと高い互換性を持ち、小規模から大規模なビジネスまで幅広く利用されています。
Microsoft 365
Microsoft 365(旧称:Office 365)は、Microsoft が提供するクラウドサービスです。
Word・Excel・PowerPoint などの Office アプリケーションをクラウド経由で提供し、リアルタイムでのドキュメント共有や共同編集を可能にします。
さらに、Outlook を通じたメールとカレンダー連携、OneDrive によるオンラインストレージ、Teams によるコミュニケーションツールが含まれています。Microsoft 365 は、個人ユーザーから大企業まで、さまざまな規模のビジネスニーズに対応したライセンスを提供しています。
サイボウズ Offile
サイボウズ Office は、サイボウズ株式会社が提供するグループウェア製品です。
主な機能には、スケジュール管理・共同編集などがあります。メールはメールサーバーとの連携が必要ですし、Web会議も他サービスとの連携が必要です。他にも組織内のコミュニケーションと情報共有を円滑化するための多様な機能を提供します。
サイボウズ Office は、使いやすさと高いカスタマイズ性が特徴です。主に中小企業向けのサービスです。
デスクネッツ NEO
デスクネッツ NEO は、ニューソン株式会社が提供するグループウェアです。企業や組織の内部コミュニケーションの効率化と業務管理の最適化を行えます。主要な機能として、Web会議・共同編集があります。
デスクネッツ NEO は、直感的で使いやすいインターフェースを持ち、社内の情報共有とコミュニケーションをスムーズにします。モバイル対応もしており、外出先からでも容易にアクセスできる点が利点です。
企業の規模や業種を問わず、多くの組織に適用可能な柔軟な設計が特徴で、パッケージ版を利用することでカスタマイズ性も高くなるなど、組織特有のニーズに合わせた使用が可能です。
Garoon
Garoon は、サイボウズ株式会社が提供するグループウェアです。主に中堅企業や大企業からの要求に応えることを目的として設計されています。主な機能は、サイボウズ Office と同じです。
Garoon は、その高度なカスタマイズ性と拡張性で知られており、組織の特定のニーズに合わせた業務フローの構築が可能です。ユーザーインターフェースは直感的で、使いやすさにも配慮されています。
グループウェアはどれを選べばよいか迷ったら専門家に相談しよう!
本記事では、グループウェアのシェア率や特徴、代表的なグループウェアの概要を説明しました。
グループウェアの導入率は高く、特にシェア率の高い製品は多機能性・操作性・セキュリティ・そして外部連携に優れています。
例えば、Google Workspace はクラウドベースで多様なオフィスツールを提供し、Microsoft 365 は伝統的な Office アプリケーションとクラウド機能の統合が特徴です。
日本国内では、サイボウズ Office やデスクネッツ NEOも注目されています。また、Garoon は大規模企業向けに高いカスタマイズ性を提供しています。
Google Workspace は、全ての操作をWebで完結できるため、新規ソフトウェア導入も必要ありません。一度機能を比較して、どれが自社に適しているか迷ったら吉積情報までご連絡ください。