法人向けクラウドストレージのメリット
まずは、法人向けのクラウドストレージのメリットと必要性について紹介します。
メリット
法人向けクラウドストレージのメリットを以下に紹介します。
- コスト削減
法人向けクラウドストレージを導入することで、サーバーの購入や保守管理にかかる初期費用や運用コストを大幅に削減できます。また、ストレージ容量を柔軟に調整できるため、必要以上の設備投資を避けることが可能です。さらに、オンプレミス環境に比べて電力消費や物理的なスペースも不要になり、トータルコストを抑えつつ効率的なデータ管理が実現します。
- 業務効率化
クラウドストレージを利用することで、ファイルの保存・共有がオンラインで簡単に行えます。バージョン管理やリアルタイムでの共同編集機能を活用すれば、チーム間でのコラボレーションがスムーズになり、無駄なやり取りや手作業を削減可能です。これにより、日常業務の効率化と迅速な意思決定が期待できます。
- セキュリティ強化
法人向けクラウドストレージは、データの暗号化やアクセス制限、認証機能など高度なセキュリティ機能を備えています。これにより、不正アクセスやデータ漏洩のリスクを軽減し、安全なデータ管理を実現します。また、バックアップ機能や災害時のデータ復旧対策が標準で含まれているサービスも多く、安心して利用できます。
- 場所を選ばない働き方
クラウドストレージを導入すれば、インターネット環境さえあればどこからでもデータにアクセス可能です。リモートワークや出張時でもスムーズに業務を進められるため、柔軟な働き方をサポートします。さらに、複数デバイスでの利用が可能なため、オフィスや自宅、移動中でも同じ作業環境を維持できます。
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法人向けクラウドストレージの必要性
法人向けクラウドストレージの必要性として以下を紹介します。
- 情報漏洩リスクの軽減
法人向けクラウドストレージは、データの暗号化やアクセス制限、二要素認証などのセキュリティ機能を備えており、情報漏洩リスクを大幅に軽減します。特に、誤送信や紛失が多いメールやUSBメモリでのデータ共有を、クラウド環境で安全に管理できる点が魅力です。また、ログ機能により、不正なアクセスや操作を即座に把握し、適切な対策を講じることができます。
- コンプライアンス遵守
法人向けクラウドストレージは、データ保護規制や業界特有の法規制に対応した機能を提供しています。データの保存場所やアクセス履歴を詳細に管理できるため、コンプライアンスの遵守が容易になります。また、監査対応に必要な証跡の記録やレポート生成も可能で、規制強化が進む現代において企業の信頼性向上に寄与します。
- チームコラボレーションの促進
クラウドストレージは、複数人でのファイル共有やリアルタイム編集を可能にし、チーム内外でのコラボレーションを促進します。常に最新のファイルにアクセスできるため、作業の重複やバージョン管理の手間を省けます。また、メンバー間のコミュニケーションがスムーズになることで、プロジェクトの進行スピードが向上し、成果物の質を高めることができます。
クラウドストレージ法人ならではの機能
ここからは、クラウドストレージ法人ならではの機能について、以下4点を紹介します。
認証方法
法人向けクラウドストレージでは、多くの認証方法が利用できます。基本のID・パスワード認証に加え、二要素認証 (2FA) の一種であるワンタイムパスワード(OTP)の発行や、さらに高度な認証方法として、生体認証などを組み合わせた多要素認証など、複数の認証プロセスを組み合わせて利用できるのです。
安全な認証方法を採用したクラウドストレージを選ぶことで、不正アクセスやアカウント乗っ取りのリスクを大幅に軽減可能です。さらに、シングルサインオン(SSO)を採用したサービスを利用すれば、複数の業務ツールへのログインを1つの認証情報で統合でき、利便性とセキュリティを両立します。
Google Workspace では二要素認証を採用しており、さまざまな機能に同じ ID でアクセスできるため、安全かつ便利に利用できます。
アクセス権
法人向けクラウドストレージには、ファイルやフォルダごとに、「誰がどこまでアクセスできるのか」を細かく指定可能です。例えば特定の利用者には閲覧のみ許可し、別の利用者には編集権限を付与するなど、業務内容に応じた柔軟な管理ができます。
また、プロジェクトチームや部署ごとに権限を設定すれば、情報の適切な共有が可能になり、データの不正利用や誤操作を防ぐことも可能です。
法人向けのクラウドストレージでは、必要な人が必要な範囲だけアクセスできる仕組みを構築し、企業全体のセキュリティを強化しつつ業務効率化を実現します。
版管理
法人向けクラウドストレージでは、版管理(バージョン管理)機能です。
版管理機能とは、ファイルの更新履歴を自動的に記録し、過去のバージョンを簡単に確認・復元できる機能です。これにより、誤った編集や削除が発生しても、以前の状態に戻すことが可能です。
複数の利用者が同じファイルを編集する場合でも、最新の変更点を追跡でき、作業の重複や混乱を防ぎます。さらに、誰がいつどのように変更したのかといった履歴が保存されるため、情報の透明性が確保されるのです。
クラウドストレージを選ぶ際には、このバージョン管理機能の有無を確認することをおすすめします。
ログ管理
法人向けクラウドストレージでは、セキュリティと管理体制を強化するためのログ管理機能が充実しています。ログ管理機能では、「誰が・いつ・どこからアクセスしたか」や、「どのような操作をしたか」を詳細に記録できます。
不正アクセスやデータの不適切な利用が発生した場合でも、ログを調査することで迅速に原因を特定し、対策を講じることが可能です。また、監査対応やコンプライアンスの遵守が求められる企業にとって、証跡を確保できるログ管理は重要な要素となるでしょう。
法人向けクラウドストレージの選び方
ここからは、法人向けクラウドストレージの選び方を、以下5点説明します。
目的
法人向けクラウドストレージを選ぶ際には、自社の目的に沿った機能が搭載されているかを確認することが重要です。
例えば、リモートワークを推進したい場合は、どこからでもアクセスできる利便性や、ファイルのリアルタイム共有機能が必須でしょう。一方で、高いセキュリティが求められる業種では、暗号化やアクセス制限、ログ管理機能が重要なポイントです。
業務効率化を目的とする場合は、バージョン管理やワークフロー機能が役立ちます。目的を明確にすることで、自社に必要な機能を見極め、最適なクラウドストレージを選ぶことが可能です。
容量
法人向けクラウドストレージを選ぶ際には、必要な容量をしっかりと見極めることが重要です。具体的には、利用するユーザー数や、1人あたりが保管するデータ量を基に、必要なストレージ容量を算出します。例えば、大量のデータを扱う設計図や動画ファイルなどを保管する場合は、大容量が必要になります。
また、事業の成長やデータ量の増加に対応するためには、ストレージの拡張性も重要なポイントです。利用開始時は少ない容量からスタートし、必要に応じて容量を増やせるプランが提供されているサービスを選ぶことで、無駄なコストを抑えながら柔軟な運用が可能になります。
これらを考慮することで、現在のニーズだけでなく、将来的な業務拡大にも対応できるクラウドストレージを選ぶことができます。
コスト対効果
法人向けクラウドストレージを選ぶ際には、コスト対効果を重視することも重要です。サービスを選定する時は価格が安いものを選びがちですが、予算に見合った効果が得られるかを考慮することが大切です。
例えば、セキュリティ機能やバージョン管理、ログ管理など、自社に必要な機能が備わっているかを確認し、それが業務効率化やコスト削減にどれだけ貢献するかを評価しましょう。
初期費用や決まった月額料金だけでなく、将来的な運用コストや、容量拡張に伴う追加費用も考慮することが大切です。投資に対してどれだけの効果が期待できるかを検討することで、コストを抑えながらも最大限の利便性と効率性を実現できるクラウドストレージを選べるでしょう。
セキュリティ
法人向けクラウドストレージを選ぶ際には、自社のセキュリティポリシーに沿ったセキュリティ対策が施されているかを確認しましょう。
例えば、データの暗号化・アクセス制限・二要素認証・ログ管理機能などの基本的なセキュリティ機能が揃っているかをチェックすることが大切です。
また、業界ごとに求められるセキュリティ基準や法規制(GDPR、ISO認証など)に準拠しているか、サービス提供者のセキュリティ体制は整っているか(ISMS認証取得状況、セキュリティに関する情報公開)などを知っておくことも重要です。
近年注目されているゼロトラストセキュリティに対応しているサービスは、より強固なセキュリティ対策を期待できます。
適切なセキュリティ機能を持つクラウドストレージを選ぶことで、情報漏洩や不正アクセスのリスクを軽減し、自社のデータを安全に保護できるでしょう。
サポート
法人向けクラウドストレージを選ぶ際には、サポート体制も重要な選定基準です。システムトラブルや操作方法に関する問題が発生した際、迅速かつ適切な対応を受けられるサポートがあると、業務への影響を最小限に抑えられます。
特に、導入時を知っている担当者がサポート時にも関わっているサービスであれば信頼性が高く、安心して利用できます。
さらに、導入時の初期設定サポートやトレーニング、運用に関するアドバイスが受けられるかどうかも大切なポイントです。充実したサポート体制を持つサービスを選ぶことで、スムーズな導入と運用が実現します。
おすすめ法人向けクラウドストレージを比較
おすすめしたい法人向けクラウドストレージについて以下4つのサービスを紹介します。
- Google ドライブ
- OneDrive
- box
- Dropbox
Google ドライブ
Google ドライブは、Google Workspace の一部機能として提供されるクラウドストレージです。Googleドキュメントやスプレッドシート、スライドとのシームレスな連携が特徴で、Google ドライブ上でリアルタイムでの共同編集が可能です。優れた検索機能や自動保存、バージョン管理機能を備えており、大容量ストレージプランも柔軟に選べます。Googleのセキュリティ基準に基づいたデータ保護が提供されており、Google サービスを利用する企業に最適です。
OneDrive
OneDrive は、Microsoft が提供するクラウドストレージで、Microsoft 365との親和性が特徴です。Word や Excel、PowerPoint と直接連携し、ファイルの共同編集や共有がスムーズに行えます。Windows OSとの親和性が高く、シングルサインオンやアクセス管理など、セキュリティ機能も充実しています。大規模な企業や Microsoft 製品を多く利用する企業に適しているでしょう。
Box
Box は、企業向けのクラウドストレージとして、ファイル共有とコラボレーションを実現します。高度なセキュリティ機能も搭載されており、アクセス権限の細かな管理が可能です。また、API を公開しており、多数の外部アプリケーションとも統合できます。グローバルに展開する企業やセキュリティを重視する組織におすすめです。
Dropbox
Dropbox は、使いやすいインターフェースと高い互換性が特徴のクラウドストレージです。多様なデバイスでのアクセスが可能で、ファイルの同期や共有がスムーズです。Dropbox Business では、より強力な管理機能やセキュリティが追加され、チームでの効率的なコラボレーションが可能になります。シンプルかつ直感的な操作性を求める企業に適しています。
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クラウドストレージの法人利用なら Google Workspace がおすすめ
本記事では、法人向けクラウドストレージについて紹介しました。業務効率化、コスト削減、情報の安全性を実現するためにクラウドストレージは法人利用を選びましょう。その中でもおすすめは Google Workspace です。
Google Workspace は、Google ドライブをはじめ、メール・カレンダー・チャット・Web 会議・オンライン編集など、ビジネスに必要な機能が一体化されたグループウェアです。導入すれば、クラウドストレージの利用だけでなく、チームのコラボレーションや業務の効率化を強力にサポートします。
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