Gems とは?をおさらい
Gems には以下2つの種類があります。
プリセット Gems
Google があらかじめ用意した Gems です。特定のタスクに特化しており、すぐに利用できます。
カスタム Gems
ユーザー独自のニーズに合わせて作成する Gems です。プリメイド Gems にはない機能を追加したり、特定の分野に特化させたAIチャットボットをカスタマイズすることができます。
本記事では、カスタム Gems について解説します。
Gems 作成時に、役割、用途、参照データ、条件、出力形式、その他注意点など、「具体的な指示」をあらかじめ登録しておくだけで準備完了です!
指示に不安な方は、カスタム指示の下にある「Gemini を使用して指示を書き換える」ボタンを押してみましょう!Gem が指示をより理解できるように書き換えてくれるので、ぜひお試しください。
こうして作成したカスタム Gem を呼び出すだけで、登録された指示に基づいた回答をしてくれるのです。
詳しい カスタム Gems の作り方は以下の記事を参考にしてみてください。
参考記事:生成AIの可能性を拡張!Google Gemini カスタム Gems で「ルール遵守BOT」を自作してみた
Gems カスタマイズで得られる効果
タスクの自動化
Gems を使えば、これまで手作業で行っていたタスクを自動化することができます。例えば社内規定に関する問い合わせ対応など、同じような質問が繰り返し寄せられることによる担当者の負担を軽減することができます。これにより、重要な業務に集中できるようになり、人的ミスの削減や業務の精度向上にも繋がります。
企業情報資産の有効活用
Gems は、Google ドライブ に保存されている社内データを活用することができます。例えば営業部署の場合、顧客属性、購買履歴などの内容を学習した Gems が部員からの問い合わせに自動で回答し、顧客セグメントやニーズの把握に役立てることも可能となります。
ベストプラクティスの共有
将来的には、作成した Gems を チーム内で共有 できるようになる予定とのことです。情報がアップデートされ次第、ブログ記事などでお知らせいたします。
Googleドライブとの連携でさらに便利に
Gems は Googleドライブ と連携 し、ドライブ上に保管されているマニュアルや資料をカスタム指示文で呼び出し、 ファイルの内容に基づいて質問に答えるAIエージェント を作成できるようになりました。
引用:https://workspaceupdates.googleblog.com/2024/11/upload-google-docs-and-other-file-types-to-gems.html
例えば、社内規定集や業務マニュアルを Google ドライブ にアップロードしておけば、Gems がそれらの内容を学習し、従業員からの質問に自動で回答してくれるようになります。これにより、 情報共有の効率化 や 問い合わせ対応の負担軽減 につながります。
対応ファイル形式の拡大と自動更新
最新アップデートにより、Google ドライブ 経由で Google ドキュメント や Google スプレッドシート を含む様々な種類のファイルを Gems にアップロードできるようになりました。 対応ファイル形式は以下の通りです。
- TXT, DOC, DOCX, PDF, RTF, DOT, DOTX, HWP, HWPX
- XLS, XLSX, CSV, TSV
- Google ドキュメント/シート
これにより、企業スタイルガイドをアップロードしてブランドに調和したコピーを作成したり、プロジェクトファイルやマニュアル、製品仕様書などをアップロードして、より的確な情報に基づいたAIエージェントを作成することが可能になりました。
さらに、 Google ドキュメント や スプレッドシート の最新情報は Gems に自動的に反映される ようになりました。常に最新の情報に基づいた回答を得られるため、情報の正確性がより一層向上します。
各業務に特化したAIを構築
Gems では、人事、営業、総務、開発など、 それぞれの業務に特化したAIエージェント を作成することができます。例えば、
- 人事 Gems : 人事考課ガイドラインに基づいた評価や、就業規則に関する質問への回答
- 営業 Gems : 契約ガイドラインに沿った契約書作成のサポートや、顧客データ分析による営業戦略の提案
- 総務 Gems : 社内規定に関する問い合わせ対応や、備品管理の自動化
- 開発 Gems : 開発ガイドラインに基づいたコードレビューや、バグ修正の提案
など、各部門の業務内容に合わせたAIエージェントを構築することで、担当者の負担を軽減し、より 専門性の高い業務に集中 することが可能になります。
Google ドライブ と連携して「人事 Gems」作ってみた
筆者も実際のデータを使用して「人事 Gems 」を作成してみました!
- gemini.google.com にアクセスします。
- 左側の [Gem] で、[ Gem マネージャー] をクリックします。
3. [+ Gem を作成] をクリックします。
4. 作成したい Gem の名前と、Gem に対するカスタム指示を入力します。
今回は Google ドライブ 上のデータを参照した回答を得たかったので、「@Google ドライブ」という指示を入力しました。
5. 右上の [保存] をクリックして完成です!
6. Gem に先ほど作成した「人事 Gems 」が追加されました!ここからいつでも呼び出すことが可能です。
7. 作成した人事 Gems に、「フレックスタイムの勤務時間について教えて」と聞いてみました。カスタム指示の通り、Google ドライブ 内のファイルを参照して回答をしてくれています!
回答の最後に[ソースとコンテンツ]として、回答の根拠となった情報源(ファイル名と該当箇所へのリンク)が表示されますので、すぐに詳細を確認することもできます。
人事担当者の負担軽減はもちろん、質問者も迅速に回答を得られるため、双方にとってメリットのある機能と言えるでしょう。
チームで共有し、ベストプラクティスを共有
将来的には、作成した Gems を チーム内で共有 できるようになる予定です。 これは、同様のタスクを達成しようとしている他のユーザーに役立ち、 組織全体の生産性向上 に貢献します。 また、ベストプラクティスを共有することで、 AI活用の効果を最大化 することも期待できます。
Gems は、Gemini をより強力なビジネスツールへと進化させる機能です。 各業務に合わせたAIエージェントを作成し、Google ドライブ と連携させることで、 業務効率化 や 生産性向上 に大きく貢献できるでしょう。
利用可能なユーザー
この新機能は、 Gemini Business、Enterprise 、Education 、または Education Premiumアドオンをお持ちの Google Workspace カスタマーが利用可能です。(記事執筆時点の情報です。)
「 Gems 」で業務に特化したAIエージェントを活用してみよう
Gemini の Gems 機能は、AIを駆使して業務効率化を図りたい企業にとって非常に強力なツールと言えるでしょう。Gems を活用することで、ルーティンワークの自動化、情報共有の促進、そして質の高い意思決定を支援することが可能になります。Google Workspace ユーザーであれば、ぜひこの機会に Gems を試してみて、その効果を実感してみてはいかがでしょうか。
生成 AI 導入支援プログラム「AI Driven」「AI Driven Light」で安心して導入を進めよう
吉積情報では、生成AI導入を検討している企業様向けに、Gemini for Workspace の導入から活用までを包括的に支援するプログラムをご用意しています。
AI Driven サービスページ:https://www.yoshidumi.co.jp/service/aidriven
また、手軽に始められる買い切りタイプの生成AI導入支援プログラム「AI Driven Light」もご用意しております。
AI Driven Light サービスページ:https://www.yoshidumi.co.jp/service/aidriven#aidriven_light
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