300人以下Businessエディションの標準的プランが Business Standard
Google Workspace Business Standard (以下 Business Standard )は、ユーザー数300以下で使えるBusinessエディションの中で、最も標準的なプラン となります。
参考:同エディション最安のBusiness Starter の解説記事はこちらです。
Google Workspace のプラン選び!Business Starter 編
参考:同エディション最上位のBusiness Plus の解説記事はこちらです。
Google Workspace プラン選び!Business Plus 編
参考:旧プランとの違いなどを解説した記事は以下です。
Google Workspace 新プラン解説!G Suiteのプランから料金は上がった?
結論としては、300ユーザー以下の Business エディション の3プランの中においては、共有ドライブや会議の録画など、業務効率化に必要な機能が揃ったまさにスタンダードなプラン です。
Gmail や Googleカレンダーなどの基本的な機能はもちろん、Googleドライブは大容量の2TBが提供され、ファイルサーバーに近い運用ができる共有ドライブの機能も利用可能 です。
Google Meet では、150人までの会議が設定可能な上、会議の録画も可能 になります。
ユーザー数300以下の規模であれば、Google Workspace の必要な機能が揃った標準プランと言えるでしょう。
セキュリテイや管理を求める場合はBusiness Plus や Enterpriseエディションを契約する形になります。
以降では、他のプランと比較をしながら、Business Standard について詳しく解説していきます。
Business Standard はこんなプラン
300人以下の利用でのみ選択可能なBusinessエディションのプラン
通常の規模の企業に必要な機能が揃った中心的なプラン
容量が2TB、共有ドライブも使え、ドライブをフル活用できます
新プランは最大利用ユーザー数によってエディションが分かれる
プランの詳細を説明する前に、Google Workspace の大きなエディションの区分について解説します。
Google Workspace のエディションは、主に3つに大別され、それぞれに3つのプランが存在する形になりました。
Google Workspace Business Business Starter / Business Standard / Business Plus
ユーザー数300以下でのみ契約できる のが Google Workspace のBusinessエディションです。
SOHO〜中堅企業を対象にコストパフォーマンスを重視したプランです。
このエディションの中で、プランはStarter / Standard / Plus と3種にわかれます。
Google Workspace Enterprise Enterprise Essentials / Enterprise Standard /Enterprise Plus
ユーザー数300名以上の場合の契約プランとなるのが Google Workspace Enterprise エディション です。
先のBusinessエディションより高度なセキュリテイや管理機能が実装されています。
なお、Enterpriseにしかない機能を必要とする企業であれば、ユーザー数には下限もないため、ユーザー数300以下だからEnterpriseが契約できないということはありません。
このエディションの中で、プランはEssentials / Standard / Plus と3種にわかれます。
■Essentials
こちらは、メール(Gmail)とカレンダーを必要とせず、ファイルストレージ(Google ドライブ)やWeb会議・チャット(Google Meet / Google Chat)などのみを提供するエディションです。
系列
Business
Enterprise
Essentials
ユーザー数上限
300
無制限
無制限
Gmail
○
○
×
Googleカレンダー
○
○
×
Googleドライブ
○
○
○
Google Meet
○
○
○
Google Workspace Essentials はメール・カレンダーがない
今回ご紹介している Business Standard は、ユーザー数300人以下で使えるBusinessプランの中で標準のプランです。
Business Standard プランの概要
Business Standardの主な機能を表にしました。
Business Standard の大きな特徴は以下の通りです。
標準プランであるBusiness Standardの、メール(Gmail)や ファイルストレージ(Google ドライブ)で使える容量はユーザー1人あたり2TB。
G Suite 時代と異なり、ストレージ容量には制限がかかりました。
とはいえ、2TBは非常に大きいファイルを頻繁にやり取りしても十分な大容量。
ほぼ無制限に近い間隔で利用できるはずです。
補足として Googleドキュメント内で作成できるドキュメントやスプレッドシートは容量にカウントされないので、例えばWordやExcel などを変換して保存すれば容量カウントはされません。
Business Starterでも、Gmail や Googleドライブ、 Google Meet など、Google Workspaceの基本機能(コアアプリ)はほぼすべて利用可能です。
また Google Workspace のデータを横断して検索できる検索アプリの Cloud Searchなども実装しています。
Business Standard 以上のプランでは、Googleドライブを部署やチームごとに作成でき、社内ファイルサーバー代わりに利用ができる共有ドライブがついています。
共有ドライブとは、部署やプロジェクトチームなど、組織の単位でファイルを管理することができるストレージ領域のことです。
共有ドライブ内のファイルは人ではなく組織に紐づくので、ファイルを継続して管理し、ファイルサーバーのように使うことができます。
また、ドライブの運用面でもより高度な機能がついています。
特定のドメイン(企業)のみとだけ社外共有を許可できるドメインホワイトリストの機能や、ドライブ共有の状況を詳細な監査ログから確認することもできるようになります。
Google Meetの録画機能・最大会議数150人
Business Standard では、 Google Meet の会議を録画することができます。
Web会議で議事録を残さずとも、会議自体をアーカイブ化できるという点で、これは非常に便利な機能です。
保存先であるドライブも5TBの容量があるので、動画保存数も気にすることなく使えます。
またビデオ会議は最大同時150名まで参加でき、広範囲の説明会などにも参加人数を気にすることなく利用できるのではないでしょうか。
Business Standard では、上位プランやEnterpriseエディションと比較すると、管理機能やセキュリテイ監視などは必要十分にとどまっています。
もちろん、Google Workspace のセキュリテイは基本的に非常に高いものなので、セキュリテイが低いということを意味はしません。
不正アクセス検知や二段階認証はもちろん利用できる他、モバイル端末の簡易管理(アカウントワイプなど)はもちろん基本的な機能として実装しています。
ただ、上位のBusiness Plus プランにはある、データ監査機能であるGoogle Vault はありません。
一つ下のBusiness Starter との違い
Business Standard にする必要があるのか、最安プランでいいのではないか、は気になるところだと思います。
Google Workspace Business における最安プラン、 Google Workspace Business Starter と比較してみましょう。
Busienss Standard にするメリットは以下の通りです。
Business Starter では、ストレージ容量がユーザあたり30GBしかありません。
30GBでも、大容量のファイルを頻繁にやりとりするのでなければ容量制限はあまり気にならないかもしれませんが、容量を気にして使わなければならない場合は Business Standard の方が良いでしょう。
ファイルサーバーとして使える共有ドライブも、Starterでは利用不可です。
ビデオ会議 Google Meet の録画機能が利用不可に
ビデオ会議の録画も、Starterでは利用できません。
以上のことから、「容量」・「共有ドライブ」「会議録画」の必要有無が Standard とStarter いずれにするかの判断の分かれ目 になりそうです。
一つ上のBusiness Plus との違い
続いて、Google Workspace Business における最上位のプラン、 Google Workspace Business Standard と比較してみましょう。
Google Vault とは、メールやチャット、ドライブ内のドキュメントなどを、ユーザーとは別に監査目的で管理者が保持(アーカイブ)できる機能です。
目的はあくまでもガバナンスやコンプライアンス対策、万が一の訴訟の際のスムーズなデジタルデータの記録保持、データ検索、書き出しです。
必ずしもすべての組織に必要とは限りませんが、万が一のメール監査など、特定の企業の管理者にとっては非常に重要な機能です。
Google Workspace では、基本機能としてモバイル端末のログイン状況を管理し、強制ログアウトさせられる機能が備わっています。
Business Plus では、この機能がよりiOS・Androidともに各端末の詳細な制限(iCloudの利用制限など)が非常に細かいレベルで管理をすることができるようになります。
ただし、これらの詳細設定はBYOD(私物スマホ)に強制するのは社員との契約上難しいと思いますので業務端末配布が前提になりそうです。
基本的な機能はPlusとStandardはほぼ変わらず
メール、カレンダーなどの基本的な機能はあまり変わりません。
ドライブでいえば、容量の差こそ2TBと5TBと大きく違うものの、いずれも共有ドライブも使え、基本的な機能が劣ることはありません。
Meetの参加人数制限が150人→250人に増加はしますが、共に録画機能はつくなどプラン選びを決定づけるほどの違いではない、といえそうです。
以上のことから、「容量」と「Google Vault」の必要有無が Standard とPlus いずれにするかの判断の分かれ目 になりそうです。
まとめ こんな企業に Business Standard が最適
ここまで、 Google Workspace Business Standard の特徴と、一つ下位のプラン Business starter、及び一つ上位のプラン Business Plus との比較をご説明してきました。
Google Workspace Business Standard は、以下のような企業に向いてます。
Business Standard はこんな企業に向いている
300人以下で利用する(必須条件です)
手頃な価格でGoogle Workspace の機能を十分に利用したい
ストレージに無制限に近い大容量を必要とする
社内ファイル共有をさらに円滑にする共有ドライブを使いたい
クラウドサービスに高度なセキュリティは求めない
プラン選びに迷ったらご相談ください。
Google Workspace の専門家集団である吉積情報では、いつでも経験豊富なスタッフが貴社のプラン選びに最適な助言を差し上げれます。どうぞお気軽にご相談ください。
参考:同エディション最安のBusiness Starter の解説記事はこちらです。
Google Workspace のプラン選び!Business Starter 編
参考:同エディション最上位のBusiness Plus の解説記事はこちらです。
Google Workspace プラン選び!Business Plus 編
参考:旧プランとの違いなどを解説した記事は以下です。
Google Workspace 新プラン解説!G Suiteのプランから料金は上がった?